
岡山大学の鹿田キャンパスにある附属図書館鹿田分館は1967年(昭和42年)竣工。当初は「医学図書館」という名称でした。

コンクリートの梁が特徴的です。ハリハリ。丹下健三の香川県庁舎(1958年竣工)以降、当時の流行りだったんでしょうね。壁面のアミアミもすごい。これもコンクリートです。

玄関の庇を支える柱には花崗岩が貼られています。
この図書館棟、ハリハリでアミアミで私は面白いと思うんですが、建築としては完全に無視されているようです。岡山の戦後建築の報告書にも載ってないし、ネットで検索しても誰も言及していません。
このブログでは昔から、こうした「一般的にはあまり注目されていない物件」に「岡山の無名文化財」というタグをつけて紹介してきました。すべて自分の眼で見て心を動かされたものたちです。
ここで紹介している物件が、いつか「有名な無名文化財」になるといいな、と思っています。
ちなみにこの附属図書館鹿田分館の向かいに建っている「記念会館」も同じタイプのハリハリ建築です。あと津島キャンパスにある「学生会館」も。
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