2020年12月04日

岡ビル(内側から見る岡山)

都市鑑賞会「内側から見る岡山」で見学させていただいた岡ビル(通称「岡ビル市場」)。普段は入れない屋上にも入らせてもらえて、貴重な経験になりました。

住戸の室内の様子も玄関先から見せてもらいましたが、実はあの部屋の住人は私の友人なのです。福本くんありがとう。

その福本くんが、貴重な写真を見せてくれました。彼のお父さんが小学生の頃に、岡ビルで撮った写真です(つまり撮影者はお祖父さんかな?)。62〜63年前とのことなので、岡ビルができて6〜7年目の様子だと思います。

同じ位置から撮った現在の様子と並べてみました。

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拡大してじっくり見ると、いろいろ発見があって興味深いです。

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こちらは部屋の中から見た玄関ドア。覗き窓がついてるんですね。普段はここに布をかけてあって、外から見えないようにしています。

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そういえば岡ビルのドアは内開きなんですよね。現在、日本の住宅のドアは圧倒的に外開きが多いわけですが、岡ビルは欧米の住宅を参考にしたのでしょう。

上の通路の写真にも少し写っていますが、通路側の窓も「滑り出し窓」になってます。これも西洋式。当時は珍しかったでしょうね。

以前なにかで読んだんですが、アメリカ映画で、登場人物がドアを蹴破って部屋に突入するシーンがよくありますよね。あれは内開きが基本になっている欧米の住宅だからこそ成立するシーンなのだと。なるほどと思いました。

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ドアポスト。これは外側からです。

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内側から見るとこう。

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昭和26年(1951年)竣工。設計者の久米権九郎は日本の公営住宅計画に携わった人で、大阪の公団千里山団地(昭和32年/1957年完成)など、初期の公団住宅を数多く手がけています。

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西側の道路に立って、東を向いたところ。


俯瞰で見ると分かりやすいですが、上から見ると櫛のような形になっています。「E」にもう1本横棒がある感じ。4棟あって、それが西側の通路でつながっている格好です。

東側には別棟が建っていて、南東(上のマップでは右下)の棟にはかつて共同浴場がありました。岡ビルには当初、室内にお風呂場がついてなかったので、住人のみなさんはこの共同浴場を利用していました。

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かつて浴場だった棟は、現在は自転車置き場として利用されています。壁には今もタイルが残っていて、鏡の痕跡があるのが分かります。

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隅のラウンドもいい。

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一階が店舗、二階から上が居住エリアになっている、いわゆる「ゲタバキ住宅」。

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西側通路から東を向いたところ。

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居住通路から見た西側通路。

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これはだいぶ前にペッ景として撮った写真。

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1階の市場から伸びる煙突が独特の景をつくっています。

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そして屋上へ。高いビルがまわりにある今でもグッドビューだったので、完成当時はさぞ見晴らしがよかったでしょうね。

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喜多村病院をこんな角度から見ることもできました。

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いつも下から見えている看板を間近で。

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西側通路。

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地元では「岡ビル市場」と呼ばれていますが、正式には「岡ビル百貨店」なんですね。ちなみに建設当時の設計図面には「岡ビル商場」と書かれています。

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再開発の話が出てはいますが、とりあえず今現在、具体的な時期は決まっていません。まだ当分、岡ビルの雰囲気を楽しめそうです。

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久しぶりに「みつめや」さんの揚げ物が食べたくなってきたー。さっそく買いにいこう。





posted by pictist at 13:59| 都市鑑賞