外壁のスクラッチタイルと、随所に見られる柔らかな曲線が特徴です。「岡山大学医学部研究棟」と記載されることもありますが、現在は「鹿田会館」と呼ばれています。









設計者は不明ですが、この建物とまったく同じ建物が戦前のミュンヘン(ドイツ)にあったことが分かっており、その設計図を元に建てられたのだろうと推測されています。
※『文化庁月報』2012年1月号参照
【追記】屋内の階段




建物の上部に尖塔アーチ型の窓がついていますが、それと同じ形の透かし飾りが階段の手すりに連続しています。





階段の踏み面のタイル。長年にわたって補修を繰り返した結果、とても味わい深い表情になってます。建物の増改築や服のつぎはぎなどもそうですが、こういう「ツギ(継ぎ)の美」ってありますよね。



この青海波模様の格子、どこかで見たことあるなーと思ってたんですが思い出しました。旧日本銀行岡山支店(現ルネスホール、1922年/大正11年竣工)の正面ドアの上に同じ格子があることを。

正面ドアの欄間部分です。

旧日本銀行岡山支店のほうが10年早くできています。当時の定番デザインだったんですかね。ここから鹿田会館までは2キロほどの距離です。
【参考資料】文化遺産オンライン