今を遡ること1年数ヶ月。
ふと思いついてこんなツイートをしたところ…
友人知人のみなさんがさっそく実践してくださり、あっというまに拡散。続々と参加者が増え、トゥギャッターまとめも20万viewを超えました。
#後ろ向きな絵手紙 - Togetterまとめ時は流れて2015年5月4日。一連のツイートを見て興味を持ってくださった歌人の飯田有子さんが「後ろ向きな絵手紙」を商品にしたい、と企画。【第二十回文学フリマ東京】で販売されました。
じゃーん。

商品名は「ねがてぃぶ絵はがき」。作者は石原ユキオさん、しおたまこさん、柳谷あゆみさん、佐藤りえさん。
私も現物をいただきました。ナイス後ろ向きです。机に飾りたい。友人に送りつけたい。
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これをきっかけに他の方からも「自分もつくって販売してみたい」という声をいただいたりしてるので、この機会にちょっとアドバイスというか、「私が面白いと思う『後ろ向きな絵手紙』とは」を書いてみたいと思います。
(1)本物の絵手紙と同じスタイルで描くこれは最初のツイートでも触れているポイントですが、後ろ向きな言葉を「絵手紙風」に描いたら面白いんじゃないかな、というのがそもそもの企画意図なんですね。きっとそのギャップが面白くなるはずだと。
なので、発端となった上記ツイートのすぐあとにこんなツイートもしています。
もちろん絵手紙風ではない普通のイラストで描く人がいても全然いいんですが、私が面白いと思うのは、こういう「従来の絵手紙と同じスタイルで描いたもの」なんです。
従来の絵手紙に似せれば似せるほど面白くなるし、作品の存在感が増すだろうと、私は思っています。
(2)後ろ向きと毒舌は違う絵手紙に入れる文言について。人の悪口を言ったり、世の中を批判したりする言葉は、私が考える「後ろ向き」とは違うんですよね。毒舌はむしろ前向きなんじゃないかと。
私が考える後ろ向きとは、ざっくり言えば「やる気のなさ」と「力のなさ」。意識低い系ワードとでも言いましょうか。「力」はいろんな意味に解釈してください。そういったものに私は共感するし、また面白さを感じるのです。
ただ、難しいことを言うようですが、逆にあまりにも自虐方向に偏りすぎるとそれもまたつまんなくなってしまう気がしてまして。ぼやきすぎに注意というか。さらっと力を抜いて意識の低さを出していきたいところです。
上に挙げてる「できません」なんかはいい温度感だと思います。こんな感じのひと言でもじゅうぶん成立するので、ウケを狙いすぎないようにしつつ、後ろ向きワードをぽんと置いてみてください。
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というわけで、どのようなスタイルでつくるのも自由ですが、上記2点に留意してつくっていただけると私が喜びます。
今後もすてきな作品に出会えることを楽しみにしています。←前向き
【追記】
この記事の3年後、2018年にイラストレーターのオオスキトモコさんと「後ろ向きな絵手紙」を共作しました。
>>後ろ向きな絵手紙をつくったよ(今さら)
posted by pictist at 00:00|
あれこれ